Monday, August 18, 2008

板挟み: Entre la France et le Japon

写真はChris Steele-Perkinsの写真集を私が撮ったもの。
富士山を背景に野球の練習。

海外に長くいると日本との板挟みになって、なんとも言えない気持ちになることがあります。そういう感情は意外な時に襲ってくるもので、それを「郷愁」と言うのか「悲しい」と言うかは人それぞれです。

こちらに来て日本映画を観た時の切なさ。これは海外生活を体験してみて初めて感じることだと思います。海外で観るからこそ新鮮です。
映画の中に出てくる日本の風景、ランドセルを背負った子ども、普通の日本の食卓、商店街。日本では当たり前の風景です。私は日本映画を観るとき、映画そのものと一緒にそこに「祖国」日本を観てしまいます。

心の琴線に触れるというのはこういう時のことを言うのかな、とフランスに来て初めて日本映画を観た時に思いました。


一方、こちらにいて思うのが、自分は日本に帰国した時、適応できるのだろうかということ。海外から日本に戻ると誰でも慣れるのに苦労すると言います。逆も同じかもしれませんが、これは個人差があると思います。

日本の友達と話していると、自分の価値観が大分変わってきているのだと言うことに気づきます。
フランスで生活していると、フランス人も外国人もいろんな人がいて「人と違う」のが当たり前です。自分が外国人でも受け入れてくれるのがフランスです。人は人という個人主義がしっかりしているので、慣れてくると人付き合いがしやすいです。

フランスは確かに住みやすいです。もちろん、面倒くさいこと、嫌なこともありますが、それはどこでも同じことです。でも、同時に日本に対する思いが強くなるのも事実です。

日本に里帰りして
「木蓮、いいよね〜。フランスに住んでて。もう、フランスにずっと居ついちゃうんじゃないの?」と無邪気に言わたことがありましたが、内心、複雑でした。

以前、あるフランス人から「木蓮はこれからもフランスに居たいんでしょ?」と言われました。私がフランスに適応しているからという良い意味で言ったらしいのですが、妙にひっかかりました。


日本で知り合いのフランス人に会った時「フランスの国籍とっちゃえば良いのに」と軽く言われたことがあります。何でそういう話になったのかは覚えていませんが、驚きました。
フランスでは国籍は複数持てるので、二重国籍の人は珍しくありません。離婚、再婚をして三重国籍の人も知り合いにいます。でも、日本では国籍は一つしか認められていません。フランス人と結婚した日本人も大抵は日本国籍のままです。日本とフランス両方の国籍を持つことはできません。


将来、日本も二重国籍を認めるようになるでしょうか。

国籍と言う書類上の概念だけではなく、精神の上でも、私はどうしても日本人で、価値観や考え方は随分変わったかもしれませんが、これからも日本人です。
いくらフランスに適応していると言っても、木蓮はもうフランス人みたいだね、という種類のことを言われると抵抗したくなります。

でも、日本にいる知人と話す時、感覚の違いを感じるので、少し不安です。ちょっと大げさかもしれませんが、外国にいると自然と自分のアイデンティティというものを考えたりします。普段はあまりこんなことは気にしないのですが、ちょっとしたことがきっかけで、
なんだかいろんなことを考えてしまいました。

富士山: Le mont Fuji

Sunday, August 17, 2008

キール・ブルトン: Kir breton

私、普段は一人でアペロ(アペリティフ)を飲むなんてことはあまりしないのですが、にぽぽさんの休日の昼下がりは、カシスのカクテルを読んで、あっさりと釣られてしまいました^^。

そういえば昔、キール・ブルトンKir breton(つまり「ブルターニュ風キール」です)をフランス人の友人のうちで飲ませてもらって美味しかった事を思い出し、キール・ブルトンを作ることにしました。キール・ブルトンというのは、カシスのリキュール
、クレーム・ドゥ・カシスCrème de cassisとシードルCidre(リンゴを発酵させてつくられた発泡酒)のカクテルです。

ところでカシスってなんでしょうね。ベリー系だというのは分かりますが、この際ですからWikipedia日本語版から引用してみます。

クロスグリ(黒酸塊、別名クロフサスグリ、英名ブラックカラント (Blackcurrant)、学名 Ribes nigrum)は、小さな食用の果実をつける温帯性の落葉低木。カシス(仏語 Cassis)とも呼ばれる。果実は黒に近い濃紫色で、ビタミンCやアントシアニンが豊富。他のスグリの仲間と同じく、スグリ科スグリ属に分類される。 日本国内では青森県が主な産地となっている。

日本カシス協会のホームページを見てみると、いろいろと情報が載っています。ビタミンがたっぷりで、ベリー系の例にもれず、目にも良いようですね。

Crème de Cassis de Dijon

なんだかやたらと美味しいです。白ワインで割った"キール"よりも、シードルで割った"キール・ブルトン"の方がより軽くて口当たりが良くて飲みやすいような気がします。

ちなみに、このグラスはエディンバラのThe Scotch Whisky Experienceでウィスキーの試飲用グラスをお土産に頂いたものです。丁度良い大きさで使いやすいので最近はいつもこれを使っています。

おつまみには、最近私がはまっているヒマワリの種魚介のオイルマリネをつまんだのは言うまでもありません^_^。最近、ヒマワリの種を食べ過ぎて舌の先がちょっとヒリヒリします。

いくら何でも短期間のうちに急激にヒマワリの種を食べ過ぎたかもしれません!

Saturday, August 16, 2008

ダライ・ラマ訪仏: Dalaï-lama en France

写真は仏新聞Le Monde 2008年8月16日版より。
ダライ・ラマ、フランス、ナント市にて2008年8月15日。

昨日のフランス2: France2のニュースでやっていましたが、今ダライ・ラマがフランスのナントに講義のために来ています。15日から20日まで五日間の講義です。昨日、15日は9千人が集まり、25パーセントは外国人だったそうです。ホールに入りきらない人達は外の芝生の上で中の講義の様子をスクリーンで見ていました。France2のインタビューで一人の外国人女性が「この講義を聴くために12月に講義の申し込みをした」と答えていました。

Dalai Lama Nantes 2008のホームページがあったので、一応リンクを貼っておきます。こちらです。

今回のダライ・ラマの訪仏は8月11日から12日間です。政治家ともすでに会談をしていますが、この間、サルコジ大統領との会談は予定されていないということで、人権問題に敏感なフランス人の間では残念だと思われているようです。

今回のナントの講義のテーマは"Paix intérieure et paix extérieure"(内側(内部)の平和と世界の平和)についてで、ナーガールジュナNāgārjuna(龍樹)のテキストを使っての講義だとFrance2のニュースで言っていました。
ル・モンドLe Mondeによると5千人が175 euro(= 約28,400円(1 euro=約162円))を払ってこの講義に申し込みをしているとのことです。

フランス人のダライ・ラマ、チベットへの関心が伺えますね。フランスでは今仏教はブームといっても良いぐらいで、私の働いている図書館でもチベット仏教にとても興味があると公言している女性がいます。

ところで、ダライ・ラマのニュースのすぐ後で、今度はカトリックのルルドLourdesの巡礼の様子が映し出されていました。8月15日は日本では終戦記念日ですが、キリスト教徒の多いフランスではこの日は聖母の被昇天Assomptionのため毎年祝日です。このため、この日にルルドの巡礼をする人がたくさんいます。

ちなみに、今年は金曜日がAssomptionなので三連休になっています。

夜型生活: Noctambule

↑リバプールの街中になにげなくあったものですが、面白いですね。^^

私、7月下旬のイギリスの学会、スコットランド旅行の間はものすごく健康的な生活を送っていました。つまり朝の6時には目覚め、夜の11時頃には眠くて寝てしまうと言うものです。
フランスに帰ってきてもこの規則正しい生活を続けられればと思ったのですが、無理でした。今こちらは夏休み。私の仕事も休みなので9月1日までは比較的縛られない生活です。

イギリスでいつも6時に目が覚めていたのには一つ大きな理由があります。

リヴァプールでは大学寮に泊まっていたのですが、イギリスには、フランスに普通はある雨戸voletがないのです。ストールのようなものだけなので、朝、明かりで自然に目覚め、目覚ましが鳴る前に起きていました。太陽の光で目が覚めるという健康的な生活でした(笑)。スコットランドでも同じでした。一般の家庭も雨戸はないのでしょうか?

ここ、フランスには普通は雨戸voletのようなものがあって、明かりが入ってきません。夜voletを閉めて眠ると朝はvoletを開けるまで真っ暗です。

窓の後ろ側のうちのvolet。

というわけでしっかり光が遮断された私のアパートでは目覚ましがないと私は起きません。夜、インターネットでいろいろ見ているとどんどん時間が過ぎてしまうので、今は完全な夜型生活になってしまいました。



ちなみに、リヴァプールでは朝、海鳥の声まで聞こえてきて、港町なんだという実感が湧きました。

イギリス旅行の郷愁に浸るついでに、少し写真をupします。

エディンバラの旧市街の南に位置する公園、The Meadows。広々とした公園でここでクリケットをしたりするそうです。公園の中のこの通り(写真下)を通って旧市街に出ます


変わりやすいイギリスの天気。エディンバラは朝に霧が出ることが多いです。霧が出ると、上の通りもこんな風になります。↓

なんだか霧が出ると幻想的になります。奥の方に人が霧に向かって歩いています。エディンバラの人達には日常的な光景なんでしょうね。

ハイランドツアーでネス湖に向かう途中、車中に現れたネッシー。

Thursday, August 14, 2008

リヨン市内のアジア・アラヴ地区: Quartier asiatique et arabe à Lyon

今日は友人のイタリア人の日本語の書類を書くのを手伝って、その後二人でちょっと散歩しました。

アラブのお菓子を食べようということで、お店に入りました。写真を撮っても良いかどうか聞くと「もちろん!でも僕はとっちゃダメ」と笑って言うお兄さん。

アラブのお菓子、こちらではよく見かけるのですが、フランス人も大好きです。ラマダン明けには図書館の同僚のイスラム教徒の女性がお裾分けに私たちにも持ってきてくれます。そんな時は、みんな美味しい美味しいと嬉しそうに食べてます。
↑こんな風にお菓子が山積みになっていて、種類が多いので選ぶのに困ります。
↑結局私はこれにしました。蜂蜜とアーモンドが沢山はいったお菓子です。と〜っても甘いですけど、美味しいです。

この辺りはGuillotière(日本語表記では発音をその通りに書くことはできませんが、敢えて書くならギヨチエかギヨチエール)というところで、アジア食品店やアジア料理のレストランがたくさんあります。前に書いたベトナム料理の汁なし麺の
ボブンを食べたのもここです。

少し離れた通りにはイスラム教徒のためのハラル(=イスラム
法に従って処理された、イスラム教徒にとって許された)の肉屋さんやアラブのお菓子屋さん、食料品店、ケバブ屋さんがたくさん並んでいます。
私たちがアラブのお菓子を買ったお店もここにあります。

Guillotièreは多国籍地区でいろんな国籍の人が行き交い、聞こえてくる言語もフランス語ではない場合が多いです。活気があります。でも、ここのトラム、地下鉄の駅にはSDF(sans domicile fixe=住所不定者、路上生活者)やジプシーらしき人が結構います(写真下)。それを知らずにここに来ると最初は驚くかもしれません。

ところで、アジア食品店で日本食品を買おうとするとものすごく高いのに、他のアジアの国の食品はとても安いんです。リヨンに来たばかりの頃、日本人の友だちが「中国の醤油は安いけど美味しいから中国の醤油の方を買ってる。木蓮も買ってみたら」と言われ、買ってみました。確かにそうでした。以来、こちらでは中国の醤油を買っています。

アジア食品屋さん(写真下)に入っていろいろ買い物しました。↓

リヨンにも日本食品だけを扱っているお店もありますが、高いというのと、そこまでして日本食が食べたいわけではないので、私はアジアスーパーで買います。「郷に知れば郷に従え」。日本の食品が思うように手に入らない分、日本では手に入りにくいアジアのスパイスや調味料がとても安く手に入るのは嬉しい限りです。

今日買ったのは以下です。もちろんヒマワリの種も買いました^.^。

Wednesday, August 13, 2008

一晩で私をとりこにしたもの

昨日Jのうちに行った時、ヒマワリの種を最後に出してもらって、おまけに私にお土産で持たせてくれたんですが、実は、これにはまってしまいました。昨日の晩うちに帰って来てから、カリカリ。日付が変わってからもカリカリと食べています。

これはハムスターではなく、私(人間です)が食べたものです、念のため。

これは良いです。日本だったらヒマワリの種は普通すでに殻から出してあるものを売っていたような気がしますが。実は昔、こちらで一番最初にこれを出された時は食べるのが面倒くさくて、途中で辞めてしまったと記憶しています。

食べにくそうにしてる私の横で、中国人の友人Hはカリカリカリ休みなく食べてましたっけ。それが昨日の晩以来、病み付きになってしまいました。

カリカリ食べてるJになんでそんな風に食べれるのか聞いてみると、笑って「たくさん食べなきゃだめだ」というので、素直な私は本当にたくさん食べて練習してみたら、結構簡単に食べ方を習得出来ました。

歯でカリッとして殻だけだして、中身だけ食べるんですが、このカリッのおかげで噛む回数が増えるせいか、食べている量はそんなに多くないと思いますが、なんというか満足します。

それとこのヒマワリの種は香りが付けてあってそれがとても美味しいのです。つまり、カリッをするたびに良い香りがします。だから手で割って食べるより歯で食べた方がこのヒマワリの種を10倍楽しめます。袋を開けて匂いを嗅ぐだけで甘い良い香りがします。


原材料を見てみたら、ヒマワリの種Graine de tournesol、塩Sel、砂糖Sucre、アニスAnis、甘草Réglisse、ローリエLaurier、後は化学調味料のようです。

これはこちらでも簡単に手に入るので買いに行けます。

追記: ホームページがあったので載せておきます。ただし中国語です。
浙江大好大食品有限公司 香瓜子
http://www.dahaoda.com/cn/productshow.asp?id=78

男の中華料理!

火曜日。普通なら今日はInstitut Lumièreの野外映画上映の日なのですが、リヨンは朝から生憎雨です。夕方には止むかと思って期待していたのですが、結局一日中ぐずついていて、いつもの音声準備の音が聞こえてこない(私は野外上映広場のすぐ近くに住んでいます)ので映画上映は中止のようだと、あきらめていました。


今日上映予定の映画はオーストラリアのアボリジニ映画で内心楽しみにしたのです。
でも雨の場合は上映は翌日に振り替えで、明日見れるのでまあいいかと思っていました。

そう思っていた矢先、携帯が鳴りました。中国人の同僚Jでした。手料理を御馳走してくれると前々から言ってくれていたのですが「今日どう?」ということでした。

事情を話し、今日は野外上映のボランティアなので、上映はないと思うけど一応会場に見に行ってから、Jのうちに向かうことにしました。広場につくとボランティア仲間が来ていました。上映するかどうかは映写係の判断ということで「まだ分からない」とのこと。

でも、なぜか、ああ!こんな時に限って、空模様が良くなってきました。私がJの招待をOKしたとたん、雨はどこかへ行ってしまったようです。私はJのことが気になってそわそわしています。ボランティアの一人に事の次第を話すと「どっちにしても今日は一日中雨だったから、人はたくさん来ないと思う。行っても良いと思うよ。それに行かないって言ったら中国と日本の関係悪化になるからね^^」。この日の責任者にも、なにげなく言うと、笑顔で了承してくれました。ただ、私は映画を観たかったので、明日に延期されるだろうという予想が裏切られて後ろ髪引かれる思いでした。


今日の上映予定の映画は"Ten Canoes"「十艘のカヌー」、仏題は"10 canoés, 150 lances et 3 épouses"(2006)です。監督はオランダ出身のオーストラリア人Rolf de Heer監督。この映画は2006 年のカンヌ映画祭で特別審査員賞を受賞しています。日本では2006年の オーストラリア映画祭で上映されたぐらいであまり公開されていないようです。
私は上映を楽しみにして、予告編までYouTubeで探してました。

Ten Canoes予告編


"Ten Canoes"の公式ホームページ
http://www.tencanoes.com.au/tencanoes/ オーストラリア版
http://www.tencanoesfilm.com/ アメリカ版

いつかまた見る機会が来るだろうかと思いつつ、会場を後にしました。


ところが、はじめて行くJのうち。トラムの工事などなどで予定外の時間がかかってしまいました。Jは心配するは、私も知らない場所で迷うはで、携帯電話をたよりにやっとたどりつきました。アボリジニ映画をすっぽかしたバツでしょうか。

お腹空いたといいながら、準備をしていてくれたJ。見晴らしのいいアパートの部屋でした。もう少し早く着いていれば夕暮れがきれいだったでしょう。

ニンニクたっぷりの胡瓜の和え物。
この白菜のなにげない炒め物がものすごく美味しかったです。油をアツアツに熱してちぎった唐辛子を放り込み、炒めて、ネギも豪快に放り込み、それから白菜を炒めます。でも、唐辛子の辛みで料理中は近くに寄れないぐらいでした。醤油、塩で味付け。小料理居酒屋で出てきそうなおいしさ、これは「でらうま!」でした。私が気に入ったのが分かって、また今度つくってくれると言うJ ^^。私も自分で作ってみます。

ところで、中国人のうちに行くとよくだされるのが、ヒマワリの種。↓これを歯でかじって器用に中身だけ食べて、殻だけ出してます。最初のうちはコツがよくわからなくて、一つ一つ割って食べていたのですが、慣れてくると結構上手く出来ます。殻にも塩味の風味があって美味しいです。

Jがこのひまわりの種をおみやげにくれたので、これを書きながら食べてます。アラ、私の横にはヒマワリの種の山が!

すでに病み付きです^.^。