↑今回の目玉のLa Fuite en Égypteです。
鮮やかな色合いの絵が多い印象を受けました。特に青がとても際立っています。原画のレリーフや同時期の画家の宗教画などが展示されています。ニコラ・プッサンの絵の中のモチーフについての仮定説、解説などのコーナーもありました。
※開催中のニコラ・プッサン展について詳しくお知りになりたいお方はこちら:Nicolas Poussin, La Fuite en Egypte(仏語)をご覧ください。上記の絵について、仏語で解説されています。
プッサン展の後で、常設展の方に行きました。
リヨン美術館は常設展示がとてもいいと思います。一階(日本でいう二階)はエジプトから始まってギリシャ、ローマ、メソポタニア、イスラム圏など古代の美術品や彫刻などいろいろと展示されています。陶器のコーナーもあって、日本の茶道のお道具も展示されています。
二階(日本でいう三階)に行くと15世紀から20世紀の画家の絵がたくさんあります。かなりの量があるので、充実してますけど、見るのが大変です(笑)。フランスで活躍した藤田嗣治の自画像があります。私は新しい方から古い方へと見て行きましたが、私はここのシャガール、マティスの絵が好きです。
去年、リヨン生まれの画家ジャック・ステラ(Jacques Stella)展がここでありました。ちなみに、リヨン美術館の常設展にはジャック・ステラの自画像と他にもいくつかステラの作品があります。ジャック・ステラはニコラ・プッサンと同時期の画家(1596-1657)でプッサンとも親しかったようです。ローマで修行して、リシュリューに重んじられてパリで活躍しました。
去年のジャック・ステラ展で素晴らしかったのは"大理石の上に描かれた絵"のシリーズでした。宗教画が多かったと思いますが、大理石の元々の模様を生かして絵が描かれていました。赤や青や黒いいろいろな種類の石の上に絵が描かれていて、図柄もよく考えられています。大理石の割れ目に合わせて光の光線にしていたり。ちょっとインターネットで画像を探してみましたがなかなか分かりやすいものが見つかりませんでした。石の上に描かれた絵ではない普通の絵の方はとても華やかなものが多いです。
今回の展示会のプッサンよりも私はジャック・ステラの絵の方が好みです。彼がリヨン生まれだからという訳ではありませんけど(笑)、去年のジャック・ステラ展の柔らかくて、とても華やかな絵の印象がいまだに私の感覚に残っています。
リヨン美術館の常設展はけっこう見応えがあります。美術館の建物もいいし、落ち着いて見て廻れます。美術館を入ったところの中庭もとても気持ちがいいです。(中庭だけなら自由に入れます。)
※写真はリヨン美術館のホームページ、wikipediaからお借りしました。
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