私は街を歩くときや地下鉄の中でも、こちらに来てからは、フランス人の話に耳をそばだてて聞いていることが多かったのですが(笑)、ふと音楽や語学を聞くのもいいかなとiPodを衝動的に買いました。
潜在的に前から買うつもりではいたので衝動的とは言いませんかね。
フランスにいると、街の音を聞くのも楽しくてついこんなに遅くなってしまいました。
外国語やフランス語を聞いて、この人はどこの国なんだろうだとか、フランスのお母さんの子どもへの接し方とか(笑)、日本語が聞こえてくると「あれっ」と思って「日本人だ!」と思ったり、いろいろと面白いんですよね。
前から買おうと思っていたこともあって、ひょんなことでiPod shuffleをアップルのサイトで見てみるとお手頃価格だったので、このぐらいならいいかと思って気持ちが鈍らないうちに(もうすぐノエル(クリスマス)だし)買うことにしました。iPodもいろんな種類があって迷いましたが、曲名表示が無くても、ただ聴くだけならshuffleでも十分だし、シャツにつけてスポーツもできるぐらいに軽いようなのでshuffleにしました。
アップルのサイトで買うとiPodに言葉を刻印してくれるサービスがあるので、刻印してもらいました。
こういうのは深く考えるよりも、適当にパパッとした方がいい思って、ちょうど購入した日に友人が"l'éternité"(永遠)という言葉を使って話していて、そんな言葉を使うところではなかったので思わず笑ってしまったのを思い出して、l'étérnitéといえばアルチュール・ランボーの詩にl'éternité「永遠」というのがあったなと思って、詩の出だしだけ刻印してもらいました。
iPod購入の記念にランボーの「永遠」の詩を全文載せてみます。
(自己満足です^-^)
Arthur Rambaud
POÉSIES - UNE SAISON EN ENFER - ILLUMINATIONS [1973] .
Édition de Louis Forestier, préface de René Charより抜粋(p.108-109)。
宇佐美斉訳(ちくま文庫)があったので横にのせますが、詩なのでフランス語の文と訳が前後しているところもあります。
L'ÉTERNITÉ 『永遠』
Elle est retrouvée. あれが見つかった
Quoi? - L'Éternité. 何が——永遠
C'est la mer allée 太陽と共に去った
Avec le soleil. 海のことさ
Ame sentinelle, 見張り番の魂よ
Murmurons l'aveu そっと打ち明けようよ
De la nuit si nulle あんなにもはかない夜と
Et du jour en feu. 燃える昼とについて
Des humains suffrages, 世間の評判からも
Des communs élans 月並みな方向からも
Là tu te dégages 己を解き放って
Et voles selon. 自由に飛んでゆくがいいのだ
Puisque de vous seules, なぜなら サテンの燠よ
Braises de satin, ただお前だけから
Le Devoir s'exhale 義務は立ち現れるのだ
Sans qu'on dise : enfin. ついに などという間もなしに
Là pas d'espérance, そこでは望みという徳も
Nul orietur. 復活の祈りも無用だ
Science avec patience, 忍耐をともなう学問
Le supplice est sûr. つまり責め苦こそが必定だ
Elle est retrouvée. あれが見つかった
Quoi? - L'Éternité. 何が——永遠
C'est la mer allée 太陽と共に去った
Avec le soleil. 海のことさ
ランボーの詩はフランスの中学や高校では暗唱するところもあるようで、特に Le dormeur du val が暗唱される率が高いようです。
ちなみに、すぐに届くのかと思ったら刻印をしてもらっているせいか、クリスマス前のせいか、思ったより時間がかかって、注文してから私の手元に届くまで丸二週間かかりました。
遅いと思いつつ、同居人のPちゃんはもうちょっと待てば着くと言うので待ってみました。フランスのことなので来ないこともあるかと思いながらも(笑)、ちゃんと来ましたね。
肝心の使い心地ですが、音楽を持ち運ぶというAppleの「うたい文句」はまんざら大げさではないかもしれないです。本当に軽くて付けていないみたいで、どこに付けてるか忘れるぐらいに軽いです。
今のところは満足です。
フランスのリヨンの日常生活で感じた事をざっくばらんに書き留めています。フランス、リヨン情報、外国人の友達、出来事、映画、フランス家庭料理、音楽、独り言。
Blog sur ce que je pense en France, ou bien sur le cinéma, la cuisine, les voyages, les informations de Lyon, etc. J'écris sur la vie française sans détour. Mais ce blog n'est écrit qu'en japonais. Désolé mes chers amis francophones !
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8 comments:
にぽぽも、こういうものを持つの出遅れるタチです。
友人が新しいipodを購入するから、試しに使ってみればと言ってお古をくれました。
第一世代のshuffleですが、大活躍です(笑)
使ってみれば楽しいんですよね!
文字を刻印してくれるサービスちょっと惹かれます!
応援( v^-゜)σ★★
◆こんにちは、にぽぽさん。
にぽぽさんもShuffleなんですね^-^。
実は私もiPodではないんですけど、 MP3を使えばってお古をくれた子がいたんです。でもその時は、どうもなじめなかったんです。当時は電池だったので、そういうのもなんだかめんどくさかったし、一番の理由は私にとってはあまり必要なものではなかったということだと思います。
でも、MP3がないといけないという子も知ってますから、人によりますよね。
iPodは電池も必要ないし、なかなか良いかなと思います。今のところはshuffleが届いたばかりなので、iPodに音楽を入れる作業が楽しいです^-^。
詩が刻印されてるなんて、カッコいいですね!
私も今年の半ばからiPodを使っていますが、MP3よりずっと便利です。夫は凝り性なので、すごく容量の大きいのを2つ買って、自分の持ってるCD全部を入れてくれました。
なので、自分のiPodに何が入ってるのか、いまだによく知らないで、探すのに苦労して聞いている始末です(笑)
本当はポッドキャストとかもやってみたいんですが、なにしろ夫任せなので、なかなか操作を覚えられずにいます。
◆こんばんは、サラさん。
確かに曲順とかは最初「?」ですよね(笑)。私も大量にCDを入れるために大容量を買おうかと思ったんですが、そこまでして聞かないと思って辞めました。実際、このiPodも買ってもまだあまり使ってないです(笑)。
MP3でいいのは録音が出来ることですね。私がかなり前にもらったお古にも録音機能がついていて、音楽を聞くためではなくて、録音したいものがあって、そのために使っていました。
そういえばMP3、使わなくなったので、うちの娘に譲ったんですが、おちびさんが泣いた時に、その泣いた声をMP3で録音して、本人に聞かせると、びっくりして泣きやむ、という画期的な使い方をしていました。
若い世代は、思いがけないアイディアがあるなぁ、と感心しました。
iPod大容量だと、ビデオや写真も見られて楽しいですよ!
夫は、なぜかベリーダンススーパースターズのDVDを自分のiPodに入れています(爆)
◆こんにちは、サラさん。
おちびさんは自分の声だと分かっているのでしょうか(笑)。
MP3の録音機能は結構いろいろと使えると思います。私はいつも持ち歩いていないですけど、持ってたら良かったのにと思う時もあります。こっそり録っておいて証拠としても使えますしね(笑)。
旦那様、ベリーダンスのDVDをiPodに入れているとは、どういう意味があるのでしょう。どういう理由であれ、微笑ましいことじゃないですか?(笑)。
前にこの記事にコメントしたのですがうまく出来てなかったみたいで~すみません><;
IPODにランボーの詩が刻印なんてかっこいい~!!ランボーは大好きな詩人のひとりです!(^.^)!
シンプルで真っ直ぐな言葉が心に響いてくるので好きです♪
私のIPODはだいぶ前のものでそれなりに重たいので軽いものに変えたくなりました笑
◆アイノワさん、またまたこんにちは。
そんなことで謝らないでください〜^-^
ランボーって直接的でいいですよね。若い情熱が詩から真っすぐ響く感じがします。
私のはshuffleなので本当に面白いぐらい軽いです^-^。shuffle以外だとやっぱり少し重くなるようなので用途に合わせてですよね。
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