この映画、実は、ちょっと長いなと思って見に行くのはやめようと思っていたら、台湾に留学したフランス人の同僚Dが「台湾の日常がよく描かれていていいよ」私が見てないと知ると「ええ、見てないの?」と驚いたようでした。
フム、そうか、じゃあ見に行こうと思っていて、別の中国人Yにもこの映画を見たかどうか聞くと、「見たけど特に面白いとは思わなかった」そうか(笑)。じゃあどんなものか見に行くことにしました。
(amazon.co.jp『ヤンヤン 夏の想い出』より抜粋)
台北に暮らす小学生のヤンヤンの家族の平和が崩れた。祖母は脳卒中、母は宗教に走り、父は昔の恋人と不倫している。そして姉は、親友の彼氏と恋仲に。家族はバラバラになってしまうのだろうか…。
台湾の巨匠エドワード・ヤン監督は、台北のとある家族を主人公に、それぞれの人生の断片を切り取りながら、その心情をきめこまやかにつづっていく。エピソードはリアルだけど重苦しさはなく、時は過ぎてゆき、みんな生きている。そんな人生が愛しくなる人間ドラマだ。
普通のお父さんが不倫していくプロセスをサラリと演じるウー・ニエンジエン、彼と知り合う日本人イッセー尾形のいぶし銀の魅力に注目。また映像の美しさも特筆ものだ。(斎藤 香)
面白かったです。淡々としたところがかえって新鮮に感じました。上映時間は長いんですが(2時間53分)あまり長さを感じさせない映画でした。台湾と日本の普通の情景場面もきれいに撮れていると思いました。それに日本のシーンも絵になるような所を選んで撮影したのかなという感じで、そういうのも嬉しくなります。撮り方にも特徴があります。映画全体を通してガラス越しに撮るという方法が多かったです。
ちょっと青臭い感じなんですが、そこがまた良かったです(笑)。日常的な生活とそうでないもの。ああ、こういうの分かるなと思ってしまったり。全体的に穏やかで、なんだか風船が飛んで行くようなふわりとした雰囲気がよかったです。
イッセー尾形さんがとても良い味を出していました。映画のいいアクセントになっていたんじゃないでしょうか。私が日本人だからというのもあるかもしれませんが、この映画では全体的にさっぱりした俳優さんが多い中で、イッセー尾形さんの個性がキラリとしていました。
一つ残念だったのは、イッセー尾形さんが「上を向いて歩こう」を歌うとき、字幕がなかったことです。尾形イッセイさんが日本語で話す所も最初の方は字幕がなくて、最後の方になったら日本語の字幕も出るようになりました。確かに字幕がなくても映画の内容に差し支えるものではありませんが、あった方が良かったのになと思いました。
上を向いて歩こうは個人的に字幕を出して欲しかったです。でも、まあそれは細かいところで(笑)、上を向いて歩こうを台湾のカラオケバーで歌っているという場面を映画で見られてなんだか面白かったです。
エドワード・ヤン監督はこの映画を撮り終えてから闘病生活をしたようですね。59歳で2007年に亡くなられてしまって残念ですが、エドワード・ヤン監督の他の映画も見たくなりました。
4 comments:
今作未見なのですが、3時間弱だと長いから寝ちゃいそうだな~と観るのを先延ばしにしています^^;
イッセー尾形さん、いいですよね~♪上を向いて歩こうを歌うシーンがあるんですね☆
淡々とした映画は好きなので今度観てみます~☆
いろんな作品がみれるのは
フランスだけなんでしょうかねぇ
日本じゃぁ
DVDを借りるしかなさそうです^^
pochi!
◆アイノワさん
そうなんですよね〜。私もプログラムを見た時に長いなと思ったんです。
でも、実際見てみるとあんまり長く感じませんでした。
じわじわと「ああ、いいな〜」と思えてくる感じの映画でした。エドワード・ヤン監督の映画を本当にもっと見たくなりました。
◆カフェオレさん
リュミエール兄弟の映画館では特集を組んで回顧上映なんかをよくやっていて、私は近くに住んでいるし、結構頻繁に見に行っています。
日本でもたぶんそういうのはやっているんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょうか。
昔名古屋にすんでいた時、昔の映画を上映する映画館があって、ローレンス・オリヴィエ特集なんかに行ったのを覚えていますが、その映画館はつぶれてしまったそうです。やっぱり利益が出ないんでしょうかね。
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