リヨンからサンテチエンヌまで電車で、サンテチエンヌからローカルの車両が二つしかない電車に乗り換えて行きました。
時間があったらその地域について書きたいと思いますが、チーズに目のない私はまずここの地方のチーズです。
フルム・ド・モンブリゾンla fourme de Montbrisonを食べました。
右の地図は一番下にリンクを入れた "fourme de Monbrison, fromage - Syndicat de la Fourme de Montbrison AOC" からの抜粋です。
昔のフランスの州区分でForezフォレ(最後のzは読みません。たまにチーズの解説でフォレーズとなっていたりしますが、実際の発音はフォレです)というところのチーズです。
このチーズは食べたことはあったのですが、ここの地方のものだとは知りませんでした。
どこの地方のチーズかを分かっていて食べるのと、そうでないのとでは味わいが違いますね。
ここの地元のマルシェに行ったのでこのチーズを買おうと思ったのですが、買わずに帰ってきました。
結構暑い日だったので帰途チーズを運ぶのはどうかなと思ったのと、このチーズはリヨンでも売っていると確信していたからです(笑)。
という訳でさっそく近所のスーパーに行ったらやっぱりありました!(写真上下)
- 味 Le goût
青カビのチーズはクセのあるものが多いですが、このフルム・ド・モンブリゾンla fourme de Montbrisonはとてもまろやかです。
このチーズを最初食べたのがいつだったかは覚えていませんが、「あれ?ブルーチーズなのに癖がない、変なの。」と思いました。最後の「変なの」は余計ですが、そう思うぐらい、ブルーなのにブルーチーズという感じのしないまろやかで素朴な味です。香ばしいような上品な感じもします。
クセがあるチーズが苦手だという方は食べてみると気に入るかもしれません。逆にクセのあるチーズが好きな方は物足りないかもしれませんね。でもコクがあります。
乾燥した感じがするので、この乾燥した感じがワインにとても合います。
最初皮は剥いて食べていたのですが、この皮も食べてみたら香ばしくて美味しいので皮は食べてしまっています。
- 歴史 Histoire
la fourme de MontbrisonのフルムFourme という単語はもともと、牛乳を凝固させる入れ物という意味のギリシャ語の « formos » からきていて、それがラテン語の « Forma » になりました。 ここから古いフランス語« fourmage »が« formage »に。 そして今フランス語でチーズという単語で使われている« fromage »になりました。
la fourme de Montbrisonは青カビチーズの中では最も古いもののひとつでシーザーの制服の前から作られていたらしいです。少なくとも9世紀に食べられていたのは確かなようですね。
- AOC
このチーズは1972年にオーベルニュのフルム・ダンベールla Fourme d’Ambertと一緒に同じ地方のAOCとして認可されましたが、ふたつのチーズは外見も味も違っています。別々のAOCを取りたかったようで、2002年にやっと二つのチーズは別々の地域のAOCとして認可されました。
地理的に近い産地のフルム・ダンベールとフルム・ド・モンブリゾンですが、後者の方がカビが少なくてチーズの色がより濃いです。二つ並べた写真があったので載せます。写真の右がフルム・ド・モンブリゾンです。
この画像は"フロマージュリーモンテ・ドラーゴFromagerie Monte DORAGO"さんhttp://homepage2.nifty.com/montedorago/chee123.htmlからお借りしました。
熟成期間はフルム・ダンベールが少なくとも28日。フルム・ド・モンブリゾンは最低32日。
ちなみに今更かもしれませんが、メモしておきます。
AOCというのはAppellation d’Origine Contrôléeの略で、
Terroir(産地特有の地方色)
Tradition(伝統的な製法を守っているか)
Savoir-faire(製法技術)
の点を守って作られている地域限定保証の印です。
チーズの説明は下のサイトを参考にしました(フランス語)
fourme de Monbrison, fromage - Syndicat de la Fourme de Montbrison AOC
http://www.fourme-montbrison.com/index.php
チーズについてもブログにメモをしていくことにしました。
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6 comments:
このブルーチーズ、クセがないのなら食べてみたいです~(^.^)♪
私はロックフォールもカビを直視しなければ食べられるレベルなので、ブルーチーズっていうだけで苦手だったりするのですが、クセがないのにコクがあるのはとても興味があります☆
◆アイノワさん、
このブルーチーズはロックフォールとかのブルーチーズと違って(私は個人的にロックフォール大好きなんですけど(笑))、ブルーと思わない方がいいと思うぐらいです。
ただし、このフルム・ド・モンブリゾンは生産量が少ないので、フルム・ダンベールの方を見かける方が多いみたいです。
パリの人がフルム・ド・モンブリゾンはパリではなかなか出回らないと言っていました。
そうなんでしょうか、パリに住んでないので分かりませんが。リヨンは地理的に近いのであるだろうと思ったらやっぱりありました(笑)。
このチーズがリヨンに近いところのチーズと分かって、親近感が湧きました(笑)。
青かびのチーズは、初めて食べたときにはびっくりしました~!
でも今は大好物です!!
青かびチーズのなかでも、マイルドなものとかきつめのものとかあるんですね?!
いいなー美味しいチーズでやっぱりワイン飲みたいな(^^
応援( v^-゜)σ★★★
◆にぽぽさん、
青カビチーズ、特徴がありますけど私も大好きです!!
このチーズの味は、なんと言うんでしょう、青カビチーズっぽくない、青カビチーズです(笑)。
大昔からあったチーズだろうなっていう感じがしますよ。
チーズにはやっぱりワインはおいしいですね。
この前チーズ屋さんでまたもやノルマンディーのカマンベールを試食させてもらって、合うからと言って、一緒に梨のシードルを飲ませてくれたんですけど、これも美味しかったです(笑)。
私がチーズ好きになったきっかけは青カビチーズでした。
ぴりっとした刺激とチーズの組合せのなんと美味しいことか!と感激した覚えがあります。
ちょうど家にブルのドルチェがあるのですが、それよりもまろやかなのか、それともまた全く別のものなのか、頭の中で色々想像して楽しんでいます。
機会があれば食べてみたいチーズです。
◆m-saさん、
たぶんこのチーズは全く別ものだと思います。
このチーズはなんと言うか、とても素朴なチーズです。青カビですが、味の方はあまりブルーチーズという感じがしません(笑)。いかにも昔からあったんだろうなという味がします。
皮まで食べるのが香ばしくて美味しいのでお勧めです(笑)。
私は今回ここの地方(とは言ってもリヨンと同じローヌ・アルプ地域圏なんですけど)へ行く機会があって、この地方のチーズだというフルム・ド・モンブリゾンを食べさせてもらったのでちょっと注目してみました。
(リンクの件、了解してくださってありがとうございます。さっそくリストに入れさせていただきました。)
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