INSTITUT LUMIEREと日本映画
私はフランスに来てから大の日本映画好きになりました。日本映画といっても、結構古いものも多いです。
リヨンには映画の父、リュミエール兄弟の映画博物館があります。映画館もあって、このINSTITUT LUMIEREでは、たまに日本映画の企画をしています。今度、溝口健二の映画(映画評論家のJean Douchet解説付き)が上映されます。
(画像はINSTITUT LUMIEREのサイトから)
『歌麿をめぐる五人の女(仏題:Cinq femmes autour d'Utamaro)』(1946)です。
ちなみに去年は小津安二郎の映画を一定期間上映していました。 INSTITUT LUMIEREでは最近の映画ではなく、昔の名画や特定の監督の映画を特集して一定期間上映したり、映画評論家や監督を招待して映画上映の後、実際に話を聞いたり、質疑応答ができる上映会を催しています。
溝口健二の映画はリヨンの市立図書館で『雨月物語(仏題:Les Contes de la lune vague après la pluie)』(1953)を借りて見た時、ものすごい衝撃を受けました。美しい!シナリオも映像も撮り方も素晴らしい!感動しました。
その後、あまり溝口健二の映画を見る機会はありませんでしたが、アジア映画が専門の友人から、私が日本に一時帰国する時に、日本からサイレント映画のDVDを買ってきてほしいという申し出を受けました。探してみるとDVD化されているものはあまりありません。
そんな時、Degital Memeというサイトを見つけました。
素晴らしいです。古い映画をDVD化してくださっています。さっそく友人のために注文しましたが、私も見たくてたまりません。
メールで観てもいいかどうか聞いてみたら「もちろんOK!」。サイレント映画ですから、活動弁士さんが映画を語っています。芸ですね!こんなに面白いなんて。口調をいろいろ変えながら、弁士さんが一人で全部語っていますが、本当に上手いものです。
日本のサイレントだけではなく、他にもサイレントを観たくなってきました。と思ったら、今度INSTITUT LUMIEREでサイレント映画の上映があります。1919年ドイツの無声映画Madame du Barryです。観に行く予定です。
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