「優しい日本語—英語にできない「おかげさま」のこころ」
日本語関連で面白そうな本がまた一冊です。
優しい日本語—英語にできない「おかげさま」のこころ (単行本)
目次からピックアップしてみます。
第一章 思いやりの日本語
第二章 感謝と謙譲の日本語
第三章 繊細な日本語
第四章 やっかいな日本語
第五章 外国人泣かせの日本語
著者の清ルミさんが日本語を教えてきた立場から、外国人の眼を通してみた日本人、日本語、日本社会などについて書いています。
面白そうなので家に持ち帰ってちょっと読みました^^。私がカタログをつくらなければ図書館の本棚には並びません。私の上司は急ぎの注文の本でなければ、一、二日なら読んでいいと言ってくれます。こういうところは図書館勤務の大きな利点です^^。
私もフランスにいると、外国にはない日本の発想、訳しずらい日本の言葉などがあって、共感する部分が多く「うん、そうそう!やっぱりね〜!」という感じで読みました。
「いただきます」についても書いてあります。
この「いただきます」、日本だと食事の前には必ず言っていたものですが「いただきます」に相当するものはこちらにはありません。フランス語では「Bon appétit」がありますが、これは食べる人が言うのではなく、食事をしている人に対して「召し上がれ」「食事を楽しんでください」という意味で言うもので、日本語の「いただきます」とは違いますよね。前に職場の同僚のフランス人に日本語の「いただきます」というのは"食事を得ることができること対しての感謝"の意味があるのだと説明したら、素晴らしい考え方だとやたらと感心していました。
私がフランスにいてつくづく思うのは、「フランス語で話すならフランス語の発想で、日本語は日本語の発想で」ということです。フランス人が日本語の文章をつくると、フランス語からの直訳で日本語としておかしくなってしまっていることがあります。フランス語を知っていれば、ああ、直訳してるんだなと分かります。でも、逆を言えば、日本語でも同じことです。日本語からフランス語に直訳するのもとても危険なんですよね。文章の構造が違いますからね。
「語学の勉強に終わりはありません。何年やってても、学ぶことはありますよ!」と、昔、ある熱血先生がおっしゃっていましたが、確かにその通りだと思います。いつもいつも発見があります。まあ、これは語学に限ったことではないと思いますけどね^^。
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