夕陽のガンマン(1965): Et pour quelques dollars de plus
今日はInstitut Lumiere に「夕陽のガンマン(1965); Et pour quelques dollars de plus(仏題); Per qualche dollaro in più(原題); For a Few Dollars More(英語)」を観に行ってきました。
製作はイタリア、スペインです。セルジオ・レオーネSergio Leone監督作品。
写真はinstitut Lumièreのサイトから いわゆるイタリアで制作された西部劇、マカロニ・ウェスタン(フランスではウェスタン・スパゲッティwestern-spaghetti と言っています)の代表作です。
感想ですが、「かっこいいですねえ、面白いですねえ、いいですねえ」と淀川長治口調になってしまうぐらい良かったです。
私にはかなり好みの映画です。出演してる俳優さんが皆個性的に描かれていますね。笑える部分もちゃんとあってシナリオもしっかりしています。期待以上にものすごく気に入ってしまいました!
超一流の狙撃手を演じたリー・ヴァン・クリーフLee Van Cleefも(写真はWikipedia英語版から)いい味を出して好演していましたし、クリント・イーストウッド、似合ってますね、こういう役。悪役のジアン・マリア・ヴォロンテGian Maria Volontè、強烈なキャラクターで悪役なのに人間くささがにじんで、憎めません。
友人Gを誘ったら、今日はスイスのお兄さんのとこにいて行けないとのこと。彼はもう観たことがあるらしく「これは"Dollars Trilogy" のなかの一つだしいいよね。à voir ou à revoir. (観ると良いよ!)」と言っていました。
"Dollars Trilogy" というのはクリント・イーストウッドとセルジオ・レオーネ監督のウェスタン・スパゲティ(マカロニ・ウェスタン)三部作で、
荒野の用心棒: A Fistful of Dollars ; Per un pugno di dollari(1964)
夕陽のガンマン: For a Few Dollars More ; Per qualche dollaro in più(1965)
続・夕陽のガンマン: The Good, the Bad and the Ugly ; Il buono, il brutto, il cattivo (1966)
のことです。Pちゃんと行ったのですが、Pちゃんもフランスではセルジオ・レオーネの映画はとても有名だよと言ってます。
帰ってからしばらくは二人で(特に私が^-^)鉄砲早撃ちの真似をしていました(笑)。セルジオ・レオーネSergio Leoneはウェスタン・スパゲッティの父と言われています。名前はよく聞いていましたが、意識して自分で観たことはありませんでした。でも観てみると、FILMS À VOIR ET À REVOIR(観るべき映画)と書いてあったのが分かりました。 結構コミカルなところもある映画で、私はもうファンになってしまいました(笑)。
映画を観て思ったのは、音楽が印象的だということ。音楽はエンニオ・モリコーネEnnio Morriconeです。セルジオ・レオーネとコンビでたくさん映画をつくっています。ちなみにレオーネとモリコーネは小学校の同級生だったそうです。
こちらが夕陽のガンマンの音楽です。
ジョン・ウェインの駅馬車なんかの西部劇とは全然イメージが違いますね。
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リュミエール兄弟の街から-- Du quartier des Frères Lumière --
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2 comments:
たしか、日本で使い終わった電池を捨てる入れ物に「夕陽のマンガン」って書いてあったのを見たことがあります。
この映画は知らないので、全然横にそれたコメントで、すみません!!!
ちなみに、リュミエール兄弟は、うちのすぐ近くで生まれたらしいですよ。
どうでもいいことですが、ビクトル・ユーゴとリュミエール兄弟は、お隣さんだったみたいです。
ブザンソンにいてもうだつがあがらず、リヨンに出ていったんでしょうか??
(詳しいことは知りません…ごめんなさい!)
◆こんにちは、サラさん。
夕陽の「マンガン」ですか^^。そういえばマンガン乾電池って言ってましたね。
ところでこの「夕陽のガンマン」という邦題はもうちょっと考えた方が良かったのではないかと思います。オリジナルの映画のタイトルが邦題になるとニュアンスが変わるものってありますけど、これもそうです。映画のイメージは「夕陽のガンマン」っていう感じじゃないんですよね。「夕陽のガンマン」だとなんだか実際の映画の中身とは違うものをイメージしてしまうような気がします。
リュミエール兄弟がなんでリヨンに行ったのか、その辺の家庭の事情は映画関係の人だったら知っているかもしれませんけど、普通は知らなくて当然じゃないでしょうか^^。リュミエール家の資料には書いてあるんでしょうね。リュミエール兄弟はブザンソンで生まれて、リヨンで最初の映画を撮って、パリのカフェで上映したんですよね。
リュミエール兄弟が住んでいたヴィラが私のうちの近くにあって、博物館になってるんですけど、アールデコ調でなかなか美しいです。
私が行ったときは自分がブログを書くとは思っていなかったので、一枚も写真を撮っていません(笑)。中の階段のところに彫ってある雄鶏は立派です。
建物の前はよく通ってるんですけどね〜。映画館の方や中庭にも良く行きます。そういえば、今度ボランティアの打ち合わせでヴィラに行くんでした!でもカメラはさすがに持っていきませんね^^。
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