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Tuesday, June 17, 2008

日本映画「切腹(仏題 Harakiri)」(1962)



小林正樹監督の『切腹 (仏題Harakiri) (1962)』をDVDで見ました。
(写真はフランス語版DVD)

素晴らしいです。久し振りに秀逸した日本映画を見たような気がします。
1962年の作品ですが、私にとっては新鮮で衝撃的な映画です。
圧倒的な緊張感で映画が進んでいきますが、見ながらいろんなメッセージをこの映画の中に感じます。体面ばかりを重視する武士社会を痛烈に批判していますが、これはいつの時代にも通じるものだと思いました。映画が進むごとにどんどん引き込まれていきますが、仲代達矢の「今日は他人事でも、明日は我が身。」という台詞にはドキリとしました。それと、同じく仲代達矢が刀を床に打ち付けながら「こんなものを大事に。。。こんなものにしがみついて。。。こんなもののために。。。。」言うシーンも印象的です。

シナリオがとても良く出来ていると思ったら、あの羅生門 (1950)を世に送り出し、七人の侍 (1954)、どですかでん (1970)、影武者 (1980)等の黒澤明の代表的な映画の脚本を担当された橋本忍さんが担当されています。納得です。

出演されている俳優陣が皆また上手いこと。ズシリとした映画です。武満徹の音楽が静と動を際立たせていてまた映画を引き立てています。ちなみに、1963年のカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞しています。

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