旅行の話は小休止して、映画の話題です。
イタリア映画 RISO AMARO「にがい米」(仏題 Riz amer) (1948)をDVDで観ました。面白かったです。
これもCから借りました。
ジュゼッペ・デ・サンティスGiuseppe De Santis監督の戦後の北イタリアの田植えの出稼ぎを舞台にした映画です。
日本人にとっては親しみのある田植えの風景ですが、それをイタリア人の元気な若い女性たちがやっています。
日本では日本米が当たり前ですが、フランスでは結構イタリア米も見かけます。イタリアも米生産国ですね。フランスではむしろ日本米を見つけるのが大変です。
この映画は当時の様子が見られるドキュメンタリーのようでもありますが、ストーリーとしてはしっかりドラマの要素を持っています。ドキュメンタリーみたいだと思ったのは当然で、当時の田植えのための出稼ぎへ行く女性達の姿を見たデ・サンティス監督と原案のカルロ・リッツァニCarlo Lizzaniが、実際の働く女性達の姿を映画に撮りたいというところからスタートしたのでした。
シルヴァーナ・マンガーノSilvana Manganoの若々しい肉体がはじけそうで、さすが当時話題になっただけのことはあると思います。シルヴァーナ・マンガーノはソフィア・ローレンが出る前のイタリア映画のセックスシンボルだったようです。
シルヴァーナと対照的に知的な美しさのフランチェスカ役のドリス・ダウリングDoris Dowlingはアメリカ人の女優さん。この対照的な二人と宝石泥棒のウォルター、軍曹マルコの間でいろいろと関係が変化していきます。
女性がとても明るく元気に田植えをしているのが印象的です。田植えをしながら女性達がみんなで歌っています。
この映画、女性の肉感的なエロスが顕著に出ています。
1961年にフランスのテレビでこの映画が放映された時、女性達の太ももやシルヴァーナの胸のラインのために未成年には好ましくないとされたそうです。
この映画のエロスについては、映画の原案のカルロ・リッツァニCarlo Lizzaniが、ファシズム体制のイタリアでタブーだったいろいろなもの一つ、女性像と男性というものを「女性の肉体」を表すことでタブーだった「女性像」へのマニフェストをしたのだ。それがこの映画をつくった理由だと語っていました。
この映画を見てると、元気であっけらかんとして、感情的なイタリア人が見られます。イタリア人のパワー一杯の映画です。
フランスのリヨンの日常生活で感じた事をざっくばらんに書き留めています。フランス、リヨン情報、外国人の友達、出来事、映画、フランス家庭料理、音楽、独り言。
Blog sur ce que je pense en France, ou bien sur le cinéma, la cuisine, les voyages, les informations de Lyon, etc. J'écris sur la vie française sans détour. Mais ce blog n'est écrit qu'en japonais. Désolé mes chers amis francophones !
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Sunday, August 3, 2008
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