フランスのリヨンの日常生活で感じた事をざっくばらんに書き留めています。フランス、リヨン情報、外国人の友達、出来事、映画、フランス家庭料理、音楽、独り言。
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Monday, April 6, 2009

Tokyo Sonata

今朝、同僚が私を見るなり「木蓮、トウキョウソナタ見たい?」と聞いてきました。
予告編を見てとても良さそうだったし、テーマも面白そうだからぜひ見たいと思っているそうです。
「今夜観に行こうと思ってるんだけど」と言うので、急でしたが、行くことにしました。

フランスでは3月25日から公開されています。
トウキョウソナタはカンヌで「ある視点部門(Un certain regard)」の審査員賞を取っていて評判もいいし、テーマが「家族」で、私も見たいな〜と秘かに思っていたところでした。
個人的には黒沢清監督作品はあまり好みではないものもあるのですが、このトウキョウソナタは同僚の言う通り、今までのとは違って、テーマが面白そうです。


黒沢清といえば、黒澤明と同じKurosawaなので、こちらではたま〜に間違う人がいます(笑)。
黒澤明の映画だと思って黒沢清の映画を借りたフランス人がいて「なんだかよく分からない映画で気分が悪くなったと思ったら、黒澤明じゃなくて、黒沢清の映画だったの!」なんて言っていた子がいました(笑)。



良かったです。
なんだかここのところの不況と相まって、香川照之がリストラされて無職になるくだりはこのご時勢には、あんまり笑えないことだなと思いました。現実にああいう体験をした人もいるんですもんね。
映画に出てくる家族の描き方も、誇張はしているにしても、結構シニカルに現実を描いていますね。ああ、この感じって日本だなあとちょっとため息をついてしまいそうな感じ。でも同時に共感できるような。(見てない方には何が?と思われるかもしれませんが、すみません。)

不協和音が響いているところで、イメージだけでも美しい形で終わるのは良かったです。
ただこの映画が希望を感じられる映画かと聞かれたら、そうは思わないと答えてしまうと思います。

一緒に行った同僚が、予告編がずっとピアノの演奏が流れていたからもっとピアノを弾く場面があるのかと思ったらそうではないのね、と言っていました。
最後のドビュッシーを弾く場面、あんなに上手いのはちょっとないだろうと思ったんですけど(笑)、ああいう形で美しく終わるのは映画という形ならいいかもしれないですね。
でも「子どもにしては上手すぎる!」とどうしてもツッコミを入れずにはいれませんでした。

子役の子達、オーディションで選ばれたと今見ましたが、映画にマッチしていました。
確かにカンヌで「ある視点」賞をもらうような映画です。
ホラーとは違う黒沢清監督作品で良かったです。


映画「トウキョウソナタ」公式サイト
http://tokyosonata.com/

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