このブログの一番最初のエントリーはチベット: Tibet....でした。
ブログを書こうと思ったのも、このことが私の心の中でショックだったからです。今ではブログにはざっくばらんにいろんなことを書いていますが、最初はうやむやした気持ちを形にしたいというのがきっかけでこのブログを始めました。
この中国人の彼女とは仲直りしました。別に喧嘩していたわけではありませんが、どうも気まずくて、私の方では、なぜダライ・ラマ援助の署名のメールを中国人の彼女に送ってしまったのかと後悔の気持ちがあって、ずっとすっきりしなかったのです。彼女の方ではどうか分かりませんが、少なくとも私の方は靄がかかっていました。
もともと仲が良かったので、彼女の周りの友だちとも話して、このままの状態ではもったいないということで、ある日思い切って話をしてみると、彼女の方でも同じ気持ちだったらしく「あのときはちょっとフランスの中国に対する報道の仕方にイライラしていて、そんな時にメールをもらったからかっとなって攻撃的な態度になってしまった」と言っていました。「なんでダライラマのことはしつこいぐらい報道するのに、四川地震についてはほとんど報道がないの?」と報道の仕方について納得出来ないという風でした。これは中国に限ったことではなく、外国にいると偏った報道の仕方が気になります。逆にフランスで大ニュースが日本では新聞の一コマで終わっていたり。自国に関係のあることを報道するのは当然だと思いますが、報道の仕方でもその国の関心が分かります。
とにかく、彼女とは、また元通りの関係になれてとても嬉しく思います。
この出来事以来少し考えたのですが、確かに中国政府がチベットにしていることはひどいことです。個人的には怒りさえ感じます。でもだからといってそれについて一般の中国人にダライラマのことを言ったり、聞いたりしてもなにも変化はありません。中国人の気持ちを逆なでするだけだと思います。中国の外にいる中国人は、中国での報道とヨーロッパでの報道の両方を見ています。「中国の報道は限られていて、中国人は真実を知らない」と言う人がいます。確かにそうですが、そういうことではなく、外国にいる中国人はすでに報道によって傷ついているということを考えるべきです。
数日前、ドイツ在住のインド人とチャットで偶然ダライラマの話になたのですが、彼がある中国人の女の子にダライラマのことを聞いてみたら「ダライラマは嫌い」と言ったそうです。そこで私が「ああ、彼女の気持ちは分かる」と言うと、「ええなんで?」と理解出来ないという風でした。でも、もし自分が中国人だったらという立場で考えるととても悲しいと思います。
外国にいてちょっと嫌だなと思う時は、自分の国のことを悪く言われた時です。自分で言うのと人から言われるのは気分的に大分違います。分かってはいても、いろいろ言われたくないのが心情ではないでしょうか。
中国って特殊な国だと思います。それについて詳しく述べるのは私のすべきことではありませんが、チベット問題のせいで中国人のことを非難しても仕方がありません。
ところで、四川地震の後で何人かの中国人から「地震の時、日本からの援助で救助された人がたくさんいた」と嬉しそうに言われました。どうやら日本の四川地震の援助は中国ではとても良い形で報道されているようです。彼女達の態度から分かります。ただ、実際、日本の援助でたくさんの人たちが助かったのは事実だと思いますが、他国で援助したにも関わらず、非難されている国もあります。複雑です。
フランスのリヨンの日常生活で感じた事をざっくばらんに書き留めています。フランス、リヨン情報、外国人の友達、出来事、映画、フランス家庭料理、音楽、独り言。
Blog sur ce que je pense en France, ou bien sur le cinéma, la cuisine, les voyages, les informations de Lyon, etc. J'écris sur la vie française sans détour. Mais ce blog n'est écrit qu'en japonais. Désolé mes chers amis francophones !
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リュミエール兄弟の街から-- Du quartier des Frères Lumière --
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2 comments:
木蓮さんの意見、とても共感できます♪
私もフランスで色んな国の友だちに出会ったことで自分の抱いていたその国のイメージがいい意味で変わったりしました。
その国に生まれて長く生活をしている人にしかわからないことはやはり他の国の人にはわからないと思います。そこには関わった人しかわからない真実があると思います。日本で色々な報道を見ていると悲しくなるときがあります。
そういうのってほんとに難しいですね。
◆アイノワさん
そうですよね。でも、固定観念や作られたイメージの影響って本当に大きいですね。
本当かどうかは分からないのに、「◯◯人、◯◯の国の人は」という概念が出来上がってしまっているのは恐ろしいことだと思います。
幸いにも、フランスでは日本のイメージがとても良いし、私たちはあまり嫌な思いをすることはないですけど、イメージの影響って怖いなと思います。
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