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Saturday, November 8, 2008

小林正樹監督『怪談(1965): Kwaidan』

小林正樹監督『怪談(1965): Kwaidan』をDVDで見ました。

カンヌ国際映画祭審査員特別賞、ローマ映画祭監督賞受賞。米アカデミー外国語映画賞ノミネート作です。

ラフカディオ・ハーン、小泉八雲の怪談の中から『黒髪』『雪女』『耳無芳一の話』『茶碗の中』の四話のオムニバス形式になっています。

『雪女』ってとてもロマンチックなお話ですね。久し振りに雪女のお話を思い出しながら見ましたが、切なくて、とても余韻が残りました。視覚的にも、とても美しい仕上がりなので余計にそう感じたんだと思います。
仲代達矢さんここでもやっぱりいいです^-^。最近どんどん仲代さんのファンになってきています。

恐怖という点では最初の『黒髪』が一番かもしれません。最後の方の描き方がいいなあと思います。

『茶碗の中』というのは初めて聞くお話でしたが、内容がユニークでした。話の進め方もちょっと一風変わっていました。

でもやっぱり四話の中で一番すごいのは、『耳無芳一』の話でしょう。有名な耳無芳一の話が見事に映像化されていました。琵琶の音も良かったです。怖いという感覚よりも、いつ耳を取られてしまうんだろうという発想が優先してしまってひやひやしました。芳一の琵琶を聴いている、平家の怨霊の気迫がこっちまで伝わってきそうな迫力でした。

最初から美術がとても凝っていて、美しい映像だなという印象でした。
小林正樹監督の映画は三本見ましたが、観るたびに、映画を芸術の視点で作る正統派監督だったんだなと思います。

こういう怪談ものだと、今はコンピュータグラフィックで上手くやってしまいますが、そうじゃないアナログの映像は今の時代の映画よりもずっと生々しい現実味があります。
俳優さん達も凄いです。よくやるなと感心しました。

最初のDVDの画像はwww.amazon.frから。

2 comments:

Anonymous said...

昔の怪談映画の方が、昨今のホラー映画よりアナログな分、役者さんの演技が光っておどろおどろしいように思います~☆

瑞穂 said...

◆こんにちは、アイノワさん。

本当に昔の映画の役者さんの演技って今と違いますね。
迫力が凄いです。
作るのも時間がかかって大変でしょうけど、アナログの人間的な雰囲気って今の怪談映画と違いますね。

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