フランスのリヨンの日常生活で感じた事をざっくばらんに書き留めています。フランス、リヨン情報、外国人の友達、出来事、映画、フランス家庭料理、音楽、独り言。
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Monday, February 23, 2009

峠三吉「原爆詩集」のフランス語訳: Poèmes de la bombe atomique

黒澤明の原画の本: "Akira Kurosawa Dessins"で書いた時と同じ同僚のLが、今度は仕事に必要で私の所に持ってきてくれた本が

峠三吉「原爆詩集」のフランス語訳の本でした。

Lが持って来てくれる本は面白そうなのが多いです。
ありがとう、L。

仕事の用件を言った後で、「この本もとても良さそうだよ!」と言い残していきました。

前半はパリ第八大学教授のClaude Mouchardさんの解説があって、その後、山県康子さんの5枚の原爆の絵。
それから峠三吉さんの原爆詩集のフランス語訳になっています。

中に挿入されている山県康子さんの絵がとてもいいです。
いいですというのは、もちろん、絵としていいということです。
原爆の悲惨さを訴えるものがあります。
一応一枚だけ写真を撮ったのですが、あんまりこういうところに載せるのも良くないかと思うので掲載はやめておきます。

出版社Editions Laurence Teperのこの本についての紹介ページ(フランス語)です。
http://www.editionslaurenceteper.com/fiche-livre.asp?Clef=36

少しパラパラ読んだ感じでは解説もなかなかいい感じでよくまとまっている印象でした。

ちなみに「原爆詩集」の日本語版は無料で青空文庫で読めます。
http://www.aozora.gr.jp/cards/001053/card4963.html

峠三吉さんの死後50年経っていて、著作権の有効期限が失効しているので、青空文庫でなくてもいろんなところで詩が読めるようです。

インターネットで少し読みました。
戦争という特別な狂気の時に加えて、さらに原爆というもう一つの狂気、凶器を目の当たりにするような感じがしました。
胸が痛みます。
一瞬の閃光で地獄になったんですね。

Wikipediaの峠三吉のところにも有名な詩の抜粋が載っていました。
せっかくなので、日本語とフランス語を並べて引用します。
こちらの方は、やわらかく戦争、原爆の悲惨さをうたっていますね。
序の次の詩からは激しくなりますから。

序 / Avant-propos

ちちをかえせ ははをかえせ 
としよりをかえせ 
こどもをかえせ
Rendez le père rendez la mère
rendez les vieux
rendez les enfants

わたしをかえせ わたしにつながる 
にんげんをかえせ
rendez moi-même et ceux qui me sont liés
les humains rendez-les

にんげんの にんげんのよのあるかぎり 
くずれぬへいわを 
へいわをかえせ 
tant qu'il existe des humains un monde des humains
la paix qui ne puisse se détruire
rendez-la


日本語部分はWikipedia峠三吉より。
仏語部分は"Poèmes de la bombe atomique" Tôge Sankichi ; traduits du japonais par Ono Masatsugu et Claude Mouchard ; et présentés par Claude Mouchard, Paris, Editions Laurence Teper (2008). p. 73.より抜粋。


フランス語を勉強されている方は、原爆の詩をフランス語訳で読むのも興味深いのではないかと思います。

4 comments:

にぽぽ said...

あれ?この詩は知ってますよ。
どこで知ったんだろう・・・?
にぽぽが原爆関係の物を読んだり見たりしたのは学校でだけなので
多分小学校か中学校かで読まされたのかもしれないです。有名な詩なんですよね(^^;

原爆の事がいろんな国の言葉で語られること、とっても大切で意義がありますね!
応援( v^-゜)σ★★★

アイノワ said...

私もこの詩知っています。
うちの彼にも読んでほしいです。

最近、NHKのドキュメンタリーで、原爆を作り、実際に投下した元軍人が広島の原爆ドームを訪れたときのことをやっていたのですが、自分のやったことの重大さを全く反省していなくて、被爆者のおじいちゃんやおばあちゃんとも対面するシーンがあったのですが、少しは悪いことをしたという気持ちが生まれるかと思いきや最後には「日本がパールハーバーをやったからだ」と。
見ていて涙が出ました。
絶対に繰り返してはならないとずっと語り続けていかなければいけないことですね。

木蓮 said...

◆にぽぽさん、

この詩「序」はとても有名で、原爆関連ではいろいろとよく引用されているようです。
やわらかく、でも切々と訴えかけてきますね。

今、手元にこの本はないんですが、大江健三郎さんが本の紹介欄で峠三吉の詩は原爆の詩で最も賞賛に値するものだというふうに書かれていました。

木蓮 said...

◆アイノワさん、

でも、そういうドキュメンタリーを作る側の意図は何だったんでしょうか。
被爆者の気持ちを逆なですることにもなると思うんですが。
でも、本当に第二次世界大戦は悲惨でしたね。
あんまりそういうことについて話すことはないですけど。。。

同じく第二次世界大戦で、アウシュビッツ強制収容所で行われたことは狂気でしたよね。
前にリュミエール映画館に吉田善重監督がいらした時「絶対映画に撮れないもの、それは原爆とアウシュビッツ。原爆のことを一番よく分かっているのは原爆でなくなった人たちである」ということを話されていました。その通りですよね。

今は日本は平和すぎるぐらい平和ですけど、世界ではまだ戦争をしている国もありますからね。

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